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​第2期

絵画材料研究

 

【支持体実習】キャンバス張り,任意形パネル+キャンバス木枠作成「F40号画布より3点の支持体を作成すること.また,3号程度のパネルを1点作成すること.」レクチャー1枠/作成2枠

 

課題意図

まず油絵を始めようとする時、画材屋へ行き、手頃なサイズのキャンバスを物色することになるだろう。しかし、それは「既製品」である。しかもF規格、P規格、M規格、S規格といった風に「規格サイズの商品」しか売られていない。ここで画家は他の作家との差異を見出すために日夜たゆまぬ努力をするわけだが、どうにも規格モノのキャンバス(特に張りキャンバス)だとなかなか差異というものは難しく、多くの人の目を騙すことは出来ようが、目の肥えた人間を騙すことは出来ない。それはキャンバスの「側面」を見れば一目瞭然だからだ。商品として美しく整った状態でタックス(キャンバス用の釘)が等間隔に打たれているので、すぐに「これは“張りキャン”(予め木枠に貼ってあるキャンバスの商品のこと)だな」と解るし、それを印象づけることになる。縦横の比率にしても、そもそも規格モノの矩形に対し作家の意図する絵画への「イメージ」が、その矩形に対し果たして「合っている」のだろうか?ぴったりフィットしていることの方が難しい。このことから、創り手は自らその己の絵画へのイメージに機敏に対応し、適材適所、支持体(絵具の相手、つまりキャンバスや紙のこと)に対して、シビアにサイズと比率、並びに「材質」までも本来的に決定を下すべきなのだ。後に己の作家性への模索をしていくなかで、この方法を取らずとも「この方法論を知っている(経験をした)か」が大きな問題なのである。

 

参考作家

Frank Stella (フランク・ステラ,1936-,アメリカ)

 

【絵具の性質/種類】「基礎:油絵具の名称と色の性質(透明/不透明/半透明/隠蔽力/ブルーの性質/ホワイト・ブラックの配合による変化等)の把握・根拠を掴むこと. 応用:基礎を活かしながら抽象絵画を制作せよ.」1枠

 

課題意図

絵具をつかって絵を描こうとする時、パレットと水入れ(ここでは油絵具なので溶き油を入れる絵皿)を用意し、12色セットの絵具を用意して、それをパレットに順ぐりに並べて描き始めるだろう。ここでひとつ疑問だが、同じ青でも、2色あるがそれぞれはどう「違う」のだろうか?また、紫をつくるとき、どちらかの青と「赤」をつかってつくるだろうが、果たして青と赤で単純に紫になるのだろうか?「色がくすむ」経験をすることになるのだろうが、ここでひとつ紫の答えとしては、正確には青と赤では紫は作れないことが言える。つまり12色セットのラインナップでは絶対に不可能な事象が多々あり、しかもその不可能性は創り手にとっては非常にシビアであり、なかなか美しい色彩でイメージを画面に映し出すことが出来ない。ひとつ予定が狂えば、歯車のように狂っていく。またひとつ調和しない色に合わせて色を作ってしまい歯車が狂い、そのまた正直全く調和していない2つの色に合わせて新しい色を作っても更に調和しない連続が起こると、もうパレットは予見した通り荒れ狂い、[色彩の調和=配色]を全く無視した状態で「ただ描く」だけか、濁った色彩のままフィニッシュすることとなる。したがって制作は困難を極めるのである。創り手のイメージは、否応にも脳内であるひとつの色を我儘に「オーダー」している。したがって脳内で思い描いた色と、現実に作り出された色とが往々にして、どうにも不一致を醸し出してしまうことが多い。図らずとも、こういったケースが制作の最中に頻繁に起こってしまったら、もう絵を描くのを止めてしまいたくなるだろう。だからイメージに合った色が偶発的に作られたら、気持ちの良いことこの上ない。忘れてはならないのは、すべてのひとが脳内では「調和した色彩」をイメージしているはずということだ。紫をつくるには、「コバルトバイオレット」を購入すれば良い。色数の多さは成功に比例するので、画材屋へ行けば数え切れないほどの色数の絵具売り場と出会うことができるように単純に多様な色の絵具を使っていく無条件な楽しさがそこにはある。淡い紫を想像するなら、「マゼンタ」を新しく購入し、「ウルトラマリン」と混色すれば解決する。ほとんどの場合、物理的に不可能な色づくりにいくら精を出しても解決するどころかやればやるほど遠のく。混色とは1+1=2のようで、必ず計算式がある。闇雲にやっているうちに奇跡的に未知が開けることは決して無い。12色セットにまずは幾分かプラスすることろから始める。しかし最後に、絵具をただ買って増やせば良いわけではなく、それだけだと「原色中心」の稚拙な試みで終わってしまうことが課題として残る。自由自在に色彩を扱うということは、実は「ある程度の色数(20色程度)」+「白と黒の調合」で決まる。このことを実践するのが今回の[絵具の性質と種類]という授業である。

Painting Skills 43

絵画とは何か

Painting Logic +30 skills

第2期・講習会❶
《技法設計様式》

​[全30ページテキスト]

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油絵30技法講習会
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絵画とは何か。今日のアートにおいて、技法とはどのような役割や一面を担っているだろうか。20世紀以降、美術への観念や思想の枝分かれと共に絵画技法は爆発的に増えた。絵画制作のビギナーにおいては美術館などで作品と対峙した時「一体どうやって描いたのだろうか」と疑問が湧いたことがあるだろう。到底自分に為せる技ではなかろうと絵画を神格化し敷居の高いものにしてしまったかもしれないが、今回の絵画スキルを学ぶ者にとっては、それらを新たに自分のものにしてしまおうという目的と挑戦がある。これは例え批評家であっても、彼らは見る専門であって実際に手を絵の具で汚し長年の手の感覚で微妙な絵画のテクスチャーを操作できるということはない。本学習は絵画(平面作品)においての暗黙的で権威性の起因であった「ネタばらし」である。又、構図・色彩、地と図、余白、各技法と技法を結ぶプロセスによる意味や目的は作品を理解する上で最も重要であり、それが「絵画とは何か」への経験的かつ本質的な答えである。(テキストより) 

修得できるもの

▶︎1. 絵画43技法 2. 現代アートの絵画について 3. 抽象絵画・具象絵画の違い 4. 油絵具・道具の使い方基礎 5. 画材の選び方 6. 色彩基礎 7. 構図基礎 8. 短縮版美術史 9. 作家〔巨匠基礎〕 10. 著作物基礎

制作するもの

▶︎抽象絵画×0~6号キャンバス4枚(サイズ選択式)...4作品制作

やりかた

▶︎書き込み式テキストにて。

技法のための油絵溶剤等調合比、レシピ、注意点を1技法終了後に記入

「Painting Skills 30 / 油絵30技法 テクニックハンドブック」

貸し出し

▶︎油絵具、道具一式

... 筆記用具、汚れても良い服装または作業着の持参

講習会概要​
油絵43技法講習 20.000円(税込) 全10
*必要材料費すべて貸出・支給

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©︎Tomoko KUGA

Drawing Skills

​写実基礎・洞察力・視点
デッサン力
強化レッスン

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素描ワークシート

第2期・講習会❷
《素描・10質感実習》

目的とねらい

デッサンとはドローイング/習作の描画材(鉛筆,木炭,インク等)においての写実的方法であり、描くこと自体に作品性、メッセージ性は伴わず、あくまでも「写実性の練習」に過ぎません。技術大国日本では美術の基礎といえば疑いなく「デッサン」と捉えがちですが、美術の基礎がデッサンなのではなく「写実的(上手な)絵画の基礎」がデッサンと言えるでしょう。したがってデッサン力(鉛筆での写実力)を駆使して「何(作者のコンセプト,ねらい)を表現するか」が鍵となってきます。

▶︎デッサン基礎 【質感,空間,状況】

書き込み式デッサン力強化シート(A4)

●鉛筆の使い方 ●筆圧 ●コントラスト ●明度

デッサンはやり方が分かれば誰でも簡単に描くことができます。又「観察力」を養うことにより見えている事柄への先入観が無くなります。素直に・フラットに物を捉えることができ、思ってもみない意外な発見となるはずです。「デッサン力=正しいものの見方」を学んでみると、表現全般において取捨選択ができ説得力が増します。透明なもの/不透明なもの・白いもの/黒いもの の描き方はモチーフに対して背景が相対的であるということが理解でき、筆圧や明度、コントラストをコントロールして素材の描き分けやプロポーションが取れるようになってくると、表したい事柄にどの描画材が合うか、どういった描き方が適切かが選択できるようになってきます。それら全ては、これまで美術や絵画を難解にしていたものだと気がつき、より一層アートを身近に親密な距離感を取るきっかけとなるでしょう。

​●油絵写実力教化(フォトリアリズム) 28.000

●デザイン演習A.B 30.000円 (A,B各15.000円)​

講習会概要​
デッサン力強化 15.000
円(税込) 全10枠 ワークシート方式
*必要材料費すべて貸出

​*材料費全て込み
油絵写実画 支持体作成~
 技法までの講

 全10回 20.000円(税込)

特別講習会④
デザイン概論

デザインて何?

 

デザイン演習基礎Aでは、「デザイン」と呼ばれるものにはどんな種類のものがあるかを知っていきます。

一見するとデザインに見えないものもあるかもしれません。

ただデザインというのはアートとちがって くらしの「不具合(ふぐあい)」をスッキリと解決するためのものなのです。

それはカッコよくみえるものもあれば、まるで空気のようにまったく気がつかなかった。 ということもあるのです。

気がつかせない技。くらしに溶けこんでいる。

それがデザインです。

(基礎Aテキスト「デザインの領域を知る」より©️Terumi GOTO)

【基礎A】

デザインを骨格的・総合的に知る

グラフィック,テキスタイル,プロダクト,インテリア,建築  

​テキスト全12ページ

4枠=2単位⬜︎

 

【基礎B】

デザインの本質・考え方を知る 

デザインの本質への理解=「創造のトライアングル」で理解  4枠=2単位 ⬜︎

テキスト全22ページ

■自主課題  5課題=2単位⬜︎

■SUSTINABLE DEVEROPMENT GOALS (SDGs)

kotteでは広義でのデザインとSDGsとの相互関係について議論し、現代美術への観点を補填します。

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講習会概要​
デザイン概論 12.000
円(税込) 全枠 ワークブック方式

現代美術クラス_ミクストメディア制作道具例(Photo_kotte)

​彫刻

インスタレーション

塑像・立体・空間の概念

​従来の塑像や造形などの単一の制作から、場の芸術へ。「場の芸術」は室内に限らず、屋外のランド・アートとしての発展や、その土地や建物、文化へと根ざしたサイトスペシフィックワークとしての機能を持ち続けます。古来より長らくつづいてきた美術においての「立体の概念」とは、どのような可能性があるのでしょうか。

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​美術史

​毎月第4(土)13:00開催

[Creation=創造]は等しく人類に与えられた行為ですが、美術はこれまでの歴史で、世界情勢や技術進歩と相関しながら、キュビスムや抽象絵画など現象への概念転換をもって発展してきました。​現代ではマルチカルチュラリズムの観点により、脱西洋中心主義、ジェンダー、BLM、人権、アーティストのケア労働なども再考され、美術史は是正されはじめています。

​INSPIRATION

インスピレーション

そもそもどうやって美術作品をつくことができるか。あなたは「何」から作品制作をしようと動機づけられたのか。作品制作のインスピレーションを生む要因は、哲学、科学、物理学、社会学、民俗学、宗教、ナショナリティ、人間関係、精神​、経験などである。これらは既に創られた文化資源とは異なり、材料として横たわっている現象の学問であり、現象そのものである。作品制作の動機となった出来事がどの分野に属していて、なぜその出来事を注視したのかを美術以外の学問を通して研究、把握していく。このフィールドワークは、作品の発生源としての重要な裏付けとなり、作者が作品を語る上でも重要な要素や手がかりとなる。



 

SOCIETY​

アートの社会との接続について​

アート以前に社会が存在する. 政治が暮らしのためにあるように, まずは個人の生活がある. 生活とは社会の本質であり, 生活とは個人の観点である. 観点には社会的ジャンルとしての領域とアートの思想的な領域とがある. [哲学, 社会学, 地政学, 宗教, 科学, 物理学, 数学, 精神, 関係性, 政治, 戦争, 民族など]他の領域を動機やインスピレーションとしつつ関係性を持っている.  



 

PAINTING

絵画について

絵画は大きく二つに分けて抽象と具象の概念が存在する。絵画においての抽象は、具体的で即物的な表象から切り離される特徴がある。ここでは「絵画に限って」と強調しておく。もしも絵画でない場合は、そもそも矩形かつ携帯可能な、絵の具のような流動性の伴う材料を駆使する絵画の概念が適用されないからだ。だからここでは文学や哲学においての非物質的な抽象とは区別する。
絵画においての抽象とは[1]まずは絵の具の物質そのものの潜在能力である。これに加えて矩形が示す範囲において、構図、面積、空間認識が考慮される。また空間ではなく物理的で化学的な現象として、多種多様な絵画技法のみで抽象画が成立する。また抽象絵画は具象絵画との対比構造において成立する概念のことから[2]「抽象化」という具体的で即物的な事象から、形態のみを抽出して変形させる考えを生み出す。キュビスムのように、大きな変化を加えることによってその具体的な事象そのものをデフォルメさせるのだが、これは元に、対象となる物理的対象が存在するパターンの抽象である。(《アヴィニヨンの娘たち》パブロ・ピカソなど)[3]次に、対象となる物理的存在が存在しないとなると、言語でいう抽象と同様となる。イメージはするが具体的なイメージが定まっていない語(社会、湿度、風景、平和など)を絵画で表象化させようとすることは、目の前に存在するデュラレックス社のコップを描くこととは異なり、完全なる抽象となる。(マレーヴィチ「シュプレマティスム」より)以上がこれまでの美術史における抽象画のパターンである。
絵画においての具象は、19世紀までの抽象画が存在しなかった時代からは存在し得ない語であり、20世紀以降に抽象絵画、抽象的概念と区別するための語として発生した。スーパーリアリズムのように「こういったこと」では誤魔化せない、ありのままの事象への表象化は、具象と特筆する上では欠かせない表象の姿勢である。近世までの絵画では、具体的であっても宮廷絵画や風景画、風俗画ではプロパガンダや宗教神話によって「本質的に抽象化された具象画」になる。それは現代の視座によってドキュメンタリーではないと解明された、抽象が内在された具象画であり、真実か否かは史学的配慮が必要とされるため、ファクトチェックが可能な現代においての具象画とは一線を画する。ジェリコー《メデューズ号の筏》やクールベの裸体表現であっても、作者個人の思想と切り離すことはできない。この報道写真と同様の正確な事実性は、近代以降の美術史においても重要視されることなく、むしろ事実を材料に、脚色や強調、デフォルメなどを施すことで芸術を担保してきた。すなわち具象画といっても、即物的に写し取ることを芸術の世界では求められることはなく、芸術の在り処は抽象の概念をもって成立するとも言える。




ART HISTORY・ART CONTEXT

美術史・アートコンテクスト(文脈)について

美術史とは、単に時系列での暗記の必要性ではなく、各出来事と出来事の文脈の把握の必要性である。よく勘違いされてしまうことが、ある作家のある作品について好きか嫌いか、その作品が凄いかどうか、である。これには鑑賞者各々の好みの判断が全く無いわけではないが、美術を大まかに把握する大前提としては不必要な観点である。この鑑賞者個人での好みに一見委ねられてしまっている今の日本の現状では、ピカソの一切の功績を読み取ることはできないし、ダダイズムのように前衛を定義させた大きな運動や、印象派や表現主義が前時代の古臭い手法や凝り固まった制作手法の価値観を打破したスキャンダルであった事実、表現における材料そのものを見直してきたメディアアートの痕跡がある故に現代の新しい手法の連続が可能なことなど、美術の価値は大変革を起こすこととされてきたことに目を背けていることになる。もちろん美術ではなく「制作」とか「つくること」のようなセラピーや情操教育としてのアートや「水彩画」や「細密画」「工作」などのジャンルであれば、美術史を学ぶ必要はない。しかし学問として突き詰めれば広義の「つくる」も「技術の鍛錬」も「たのしいから」だけでなく美術史上のある座標や流れにとっては必要不可欠な連動であることを意識していくことになる。つまり美術史とは、デザインとの連動がひとつの側面としてあるということだ。アーツ・アンド・クラフツ運動を経て、コルビュジエらがモダニズムを提唱した20世紀初頭から半ばにかけて、美術家のモンドリアンらデ・ステイルのメンバーは建築家リートフェルトらと共に、建築やデザインと美術とが完全に調和できることに気が付いた。ダダイズムに関しても、キャバレー・ボルテールでは無作為に表現の媒体を探っていった結果、音楽や物理的な出来事、文学も併せて、美術の歓迎する「外の領域」を包括していくことが「アートとは何か」の答えのようだと悟った。今日、これらの美術史の文脈上の観点を踏まえて、新たに美術やデザインに関わる者がどのような立場や意見をもつかが、両者の世界では重要とされている。まずは古代から現代まで他の分野と同様に「どのような世界か」を学習していくことが美術の基礎となる。​

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